板橋区長候補 南雲由子板橋区長候補 南雲由子

2015年06月09日

【第2定例会 一般質問原稿】#3
6/8に本会議で行なった一般質問の原稿を掲載します。
1.若者の政治参加について
2.シティプロモーションと区民へのわかりやすい情報発信について
3.高島平グランドデザインについて
4.国際交流について
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3)高島平グランドデザインについて
次に、高島平グランドデザイン について伺います。
先日、大阪では、都構想の是非を問う住民投票が行われました。
私の所属は維新の党で、
私自身大阪に行き、政策チラシを配りながら、
住民投票が行われるまちの空気を、肌で体験して参りました。
まちづくりで最も重要なことの一つは、
住んでいる方の意見を聞くことです。
しかし同時に、
全ての意見を集約した最大公約数にまとめるのではなく、
リーダーシップを持って未来に向けたビジョンを提案していくことも必要であると考えます。
高島平グランドデザインにおいても、
今、高島平に住んでいる方々の納得度が高い状態で
区が示す、方向性を決定していくことが、重要であると考えます。
グランドデザインは、
今年10月の決定に向けて、これまで議論が行われてきましたが、
住民にとっては、5月に説明会やアンケートが行われたことで、
その内容が今、明らかになったばかりです。
住民説明会にも参加させて頂きましたが、住民の方からは、
「もっと高齢者対策や福祉に力を入れてほしい」という意見や、
「にわかに賛成できない」というとまどいの声も聞かれました。
そうした区民のとまどいを少しでも解消するために、
改めて区長に伺います。
まず一点目に、
10月に決定される「グランドデザイン」は、
どの程度、具体的な内容まで踏み込んで決定するものなのでしょうか?
また、
5月に住民へのアンケートが、高島平全戸に26,974件配布され、
うち2,716件の回答があり、回収率は10.06%と伺いました。
パブリックコメントは28件、
住民説明会や座談会でも意見の募集が行われたと伺いました。
今後このアンケートなどの結果は、
どのような過程を経て、どうグランドデザインに反映されていくのか、伺います。
3点目に、
アンケートなどでは、「構想が壮大すぎて本当に実現できるのか」という声もありました。
そうした不安を取り除くためにも、
また現実的に計画を実現していくためにも、
「にぎわい」の創造や、「スマートエネルギー」に対応したまちづくり、といった目指すそれぞれのビジョンに、
具体的な数値目標を盛り込むことが必要であると考えますが、
見解を伺います。
また、
区が、東京都や国土交通省などとも密に連携を取っていくことも
重要であると考えます。
都議会での、維新の党・宮瀬英治都議からの文書質問では、
「高島平地域のまちづくりに、都も板橋区と連携しながら積極的に貢献すべき。また現在、板橋区からはどのような要望が来ているのか。」
との質問に対し、東京都のまちづくりの担当所管である
都市整備局 都市づくり政策部は、
「板橋区が公表した「高島平グランドデザイン素案」を踏まえ、
今後、まちづくりに関して、区から相談があった場合には、適切に対応する。また、平成27年4月現在、まちづくりに関する区からの要望は受けていない。」
と回答しています。
区は、三田線を主管する交通局など、個別の局とは打ち合わせをしていると伺っていますが、
東京都や国土交通省などとも連携していくことを 求めます。
次に、JA東京あおばの土地について伺います。
来年度3月で、旧高七小周辺の区有地に隣接するJA東京あおばが移転すると伺いました。
この土地に、民間でタワーマンションや大型店舗が入った場合、
グランドデザインに、根本的な影響が出ます。
JA東京あおばの土地を購入するには、
約3億4千万円程の財源が予想されますが、グランドデザインの核となる区有地利用を、より有効に展開するために、
JA東京あおばに、区から積極的に働きかけて行くべき
と考えますが、見解を伺います。
最後に、「高島平デザインセンター」について、
提案と質問をさせて頂きます。
住民説明会では、グランドデザイン決定後、具体的な内容は
「民・学・公」が連携した「高島平デザインセンター」を立ち上げ、住民参加で検討する、との回答が何度もありましたが、
具体的にどのようなもので、誰が参加するのか?
そのイメージを関係者や住民が共有出来ていないまま、
グランドデザイン決定後のことを「高島平デザインセンター」に丸投げする形で移行してしまうのは、危険ではないかと考えます。
「高島平デザインセンター」は、
先進的な事例である「柏の葉アーバンデザインセンター」をモデルにしていると伺いましたが、
ここで行われている話し合いの仕組みは、これまでの協議会や行政が行ってきた会議とは全く異なる、新しいかたちです。
シンクタンクとしての大学と、住民や民間業者、
そこに区も、政策を実現する役割として
並列で関わりながら、話し合って決定していきます。
また、建築について、健康づくりについて、などそれぞれのテーマごとに専門家が、ディレクターとして参加することも重要です。
この仕組みづくりについては、
アーバンデザイン研究の第一人者である故・北沢猛東京大学教授が立ち上げから関わった柏の葉の場合ですら、
立案から2年間の準備期間を経て、
デザインセンターの運営に移行しています。
2006年に、北沢教授がデザインセンター設置を提言した後、
勉強会や住民参加のイベントを行って、
2008年に、
柏市が、基本構想である「柏の葉国際キャンパスタウン構想」を決定し、デザインセンターの本格的な運営に移行しました。
この2年間の期間で、仕組みが検討されたことと併せて、
この間も住民参加の機会が開かれていたことが
「住民の納得度」という点で重要なのではないでしょうか?
高島平グランドデザインは、もう10月に決定されようとしています。
本来は、住民との議論の時間をもっと取るべきとも感じますが、
スピード感を持って、ということであれば、
ご提案として、
現在の計画では、グランドデザイン決定後に行なわれる予定の
デザインセンター立ち上げの勉強会を前倒しで開催すべきではないでしょうか?
「高島平デザインセンター」のイメージを
関係者で、また希望する住民は参加できる形で、話し合って
グランドデザイン決定前に明確にすべきと考えます。
見解を伺います。
この項目の最後に、今後の住民参加について、伺います。
柏の葉では、
住民参加の形も、意見を聞く側vs言う側
というものではありません。
「まちづくりスクール」という講座などに参加し、
学びながら、一緒にまちづくりについて考えていくというものです。
私自身はこれまで、まちづくりの仕事に携わって参りました。
その一つ、住民参加で行なわれた現代美術展
「横浜トリエンナーレ2005」では、
「トリエンナーレ学校」という講座が週一回行われました。
内容は、地域の方や社会人、学生等が
参加する作家の話しを聞くというものでしたが、
その受講者だった会社員や60代以上の住民などが、
その後、横浜で行なわれる美術展の観客として、またボランティアなどとして、10年経った現在でも、文化活動の大きな担い手となっています。
高島平デザインセンターの中では、
従来の町会だけではなく、
地域で活動するNPOや
団体には属さない一般の住民も含めた、
幅広い年代の声を拾う仕組みづくりが必要だと考えますが、
見解を伺います。
以上でこの項目の質問を終わります。
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