板橋区議会議員 南雲由子板橋区議会議員 南雲由子

2022年09月26日

【本会議で教育について提案しました✨】

今日は本会議で「一般質問」をしました。

「ICTで教育をもっと風通しよく」というタイトルで14分、 

欠席届&プリントのオンライン化や、ICTを用いた学校に行きづらい子への場づくりについて提案・質問しました。

今回の質問には、ここ数ヶ月、本当にたくさんお寄せ頂いたママパパからのご相談が詰まっています。また、11名のママインターンにもたくさん助言をもらって一緒に作りました。

以下、長いですが質問原稿です。

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<ICTで教育をもっと風通しよく> 14min 

(1)教員の働き方改革と校務支援システム

(2)欠席届オンライン化とプリントのオンライン化

(3)ICTを用いた不登校支援

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通告に従いまして一般質問をさせて頂きます。

ここ数ヶ月、区民の方から教育についてのご相談を多く頂きます。

例えば、学校で子どもが体調不良になった際の学校側の対応に不信感を持った、保育園からの説明が不十分だ、などお話を伺う際に、保護者が怒っている場合もあります。

 

ご相談の内容はそれぞれ異なり、一概に分析はできませんが、私は、今、教育現場へのトラブルやクレームが多い背景には、大きく2つの原因があるように感じています。

第一に、教員不足や教員の忙しさです。

板橋区では、教員の働き方改革を進めていますが、議会でこれまでも指摘されてきた通り、教員の忙しさは一つの社会問題です。「余白」やブレーキでいう「あそび」が無く、何か改善しようとしても「でも先生が忙しすぎるから」という壁に必ずぶつかります。

 

第二に、長引くコロナ禍による、学校と保護者とのコミュニケーション不足です。

学校行事や学校公開が減って、子どもが学校でどんな風に過ごしているか見えない。先生と話す機会が少ない。また、保護者会の開催時間が短くなったり、時期によっては開催されなかったり、という状況が3年続いています。例えば保護者会が開催されても、時間を短縮するため、先生から一方的にお話を聞くだけ。一見ささいなことに見えますが、保護者会の中で保護者同士が10分、15分、あるテーマについて討議するような時間がなくなり、日常の雑談も少なくなりました。

その結果、日々子育てや教育について感じる、小さなモヤモヤが少しずつ溜まっていきます。溜まった結果、何かトラブルがあった際に、学校へのクレームや不信感に繋がりやすい状況が、今、学校現場にあるように感じます。

全小中学生に一人一台パソコンを配布し、本格稼働から1年が経ちました。試行錯誤しながら運用され、現場での課題や可能性も見えてきたのではないでしょうか?
子どもたちの教育にも良い変化があったことと思いますが、今日は、教育現場での風通しを良くする、という観点で、ICTを用いた取り組みに絞って、現状と今後の可能性を伺います。

(1)教員の働き方改革と校務支援システム
初めに、教員の働き方改革と校務支援システムについて伺います。

先日、教育現場へのICT導入で先進事例と言われる、埼玉県鴻巣市へ視察に伺いました。視察の主な目的は、次の項で質問する、欠席届とプリントのオンライン化についてでしたが、お話を伺う中で、鴻巣市で教育ICTが活用される礎(いしずえ)の部分に、集約型ネットワークと、校務支援システムがあるとわかりました。

鴻巣市では、2021年から全校でSINET(サイネット)という集約型ネットワークを利用しています。集約型ネットワークとは、通常は、校務系、校務外部系、学習系の3つに分かれているネットワークを、1つにまとめるデータの高速道路のようなイメージです。
生徒の健康管理や出席管理を行う「校務支援システム」も、2021年以前から導入されていましたが、以前は、3つのネットワークが異なるため、一人の先生につき3台のパソコンを使い分けていました。

リニューアル後は1台3役のパソコンを、先生がどこからでも使えるようになり、教員からは

「文書等の共有の質やスピードが高まり、無駄なロスが削減された」

「育児との両立のために、自分のペースで仕事ができるようになった」

という声が上がっています。

 

そこで、板橋区での状況を伺います。
Q.板橋区での校務支援システムの導入状況とその成果、GIGAスクール後、教員がパソコンを一人何台使用しているかお聞きします。

視察でお話を伺っていくと、鴻巣市の成功の秘訣は、最先端の技術だけではなく、「地味」とも言える程の職員の方の努力であると感じました。
校務支援システムのリニューアルでは、実際にそれを使っている学校現場の先生へ、徹底して使用感や課題のヒアリングを行いました。
またリニューアルを担当した職員が、熱意と専門性を持ってプロジェクトを牽引しました。

そして、板橋区でいうところの指導室、教育総務課、教育支援センターにあたる、教員、行政職員、ICT担当の3課が、膝を突き合わせて何度も議論した、というお話も印象的でした。

板橋区の校務支援システムは、R2年度に更新されたばかりで、すぐに変えることは難しいかもしれませんが、職員や教育委員会が、日々システムを使いながらアップデートしていく姿勢は、マネできる点ではないでしょうか。

そこで伺います。

Q.校務支援システムのさらなる改善へ、現場の教員へのヒアリングや、庁内関係組織の定期的な情報交換を行うべきと考えますが、

見解を伺います。

 

(2)欠席届オンライン化とプリントのオンライン化

続けて、欠席届オンライン化とプリントのオンライン化について質問します。

 

鴻巣市へ視察に伺った理由は、日々区民の方から、欠席届と学校からのお知らせのプリントオンライン化について、要望を多く頂くからです。

また現在も、学校から保護者への主な連絡方法は電話ですが、働く保護者で平日日中に電話に出られないという声も多く、電話以外で学校と保護者の連絡手段を模索する必要性も感じます。

鴻巣市では、「eメッセージ」というアプリを使って、学校からのお知らせをオンラインで受け取れると共に、同じアプリから欠席連絡も送ることができます。

学校からのお知らせは、オンラインと印刷したプリントを併用しているそうで、冷蔵庫に貼っておくような内容のものは紙で、それ以外はオンライン、と使い分けをされているそうです。

板橋区でも、昨年から欠席届のオンライン化が進められています。

先日、独自に区内の保護者向けにインターネットを通じて実態調査のアンケートを行ったところ、69件の回答を頂き、どの学校でもgoogle form等での欠席届が導入されていることがわかりました。

 

保護者からは、

「電話だとかける時間の制約があるが、オンラインだとないので良い。」

「新一年生でまわりに知り合いがいないため、誰かにお願いすることが難しいので、オンラインが出来て助かっている」

といった声が上がっています。

 

一方で、さらなる改善を求める声として、

「毎回同じ情報を入力しなければならず、もっと簡単なアプリなどあれば良いなと思う。」
「既読など、学校が確認したかどうかが保護者に分かる仕組みを追加してほしい」

といった声もあります。

 

一般に、ある商品やサービスを使う人の顧客体験をUX、ユーザーエクスペリエンスと言います。端的に言えば、それが使いやすいかどうか、ということです。その機能は使えたとしても、例えば説明が不親切だったり、何度もボタンを押さないとそこに辿り着けなかったり、その使用感は小さなストレスになり、日々積み重なっていきます。

特にICTの分野では、そのサービスやアプリを使った人が、「また購入したい」「いい商品だった」といった感想を持つような使用感、ユーザーエクスペリエンスをデザインすることは重要で、その商品が成功する秘訣とも言われます。

行政や教育現場でのDXは、民間より遅れています。

 

欠席届オンライン化の導入は大変評価し、教育委員会や先生方のご尽力に心より感謝しますが、保護者は仕事や日常生活の中でスマートフォンやパソコン、アプリなどを使いこなしているため、既存の教育現場との間にはまだ

様々なズレがあります。

保護者のUX、ユーザーエクスペリエンスはまだ良いとは言えず、ストレスなく、学校と保護者の良好なコミュニケーションを図るために、たゆまぬ改善が必要なのではないでしょうか?

なぜならコロナ禍以降、今まで当たり前だった、対面で先生と保護者が話す機会は減り、ICTはそれに変わる手段の一つだからです。

 

そこで伺います。
Q.板橋区でも鴻巣市と同じように、専用アプリで欠席届と学校からのお知らせのオンライン化を行って欲しいと考えます。見解と課題を伺います。

(3)ICTを用いた不登校支援
次に、ICTを用いた不登校支援について伺います。

 

Q.まず、1人1台パソコンやICTは不登校支援において現在どのように使われているか伺います。

区民の方から「子どもが音に敏感で学校に行けない日がある。無理して学校に行って子どもが心を壊してしまう前に、学校に行くか、行かないかの2択ではない選択肢が欲しい。」というご相談を頂きました。

また、「1年生だが不登校気味で、区内にフリースクールはないか」というお問い合わせもありました。

 

現在板橋区内にあるフレンドセンターは、4年生から利用可能ですが、低学年の不登校数も、4年生以上に比べると数は少ないものの過去3年を見ると増加傾向にあります。

そこで伺います。
Q.1,2,3年生の不登校の現状と、現在区教育委員会ではどのような対応をしているか、伺います。

1人1台パソコンをさらに活用して、低学年を含めた学校に行きづらい子へ居場所や学びを提供できないでしょうか?

各地域図書館には視聴覚室があります。コロナ禍以降、視聴覚室にはwifiを完備し、視聴覚室がプログラムで使用されていない時間帯は子どもたちに開放していると伺いました。

そこで伺います。
Q. wifi利用可能な各地域図書館の視聴覚室の、子どもたちへの解放について、その実施状況を伺います。

また、区内の施設には図書館やまなポート、あいキッズなどwifiが利用できるよう整備された場所があります。

地域の図書館など、今ある施設を活用して、低学年でも通いやすい場所に1人1台パソコンを持って行き、そこにゆるやかに子どもを見守る指導員の方がいて、授業を受けることができれば、公設のフリースクールのような、新たな選択肢になるのではないでしょうか?

Q.学校と家庭以外の場として、図書館やまなポート、あいキッズなどwifiを利用できる場所に、指導員を配置するなどして、学校に行きづらい子が学べる場の一つとして充実させるべきと考えます。区の見解と課題を伺います。

昔と比べれば、今の保護者や子どもたちが置かれている教育環境は整っていて、便利さは追求すればどこまでもキリがない、と思われるかもしれません。
しかし、学校や行政に感じる小さなモヤモヤやズレは、溜まっていった結果、人と人との間のトラブルになります。

ICT技術で、それを解消できるなら、教育はもっと風通しよく、子どもたちにとっても教員にとっても保護者にとっても、可能性も広がるのではないでしょうか。

 

以上で私の一般質問を終わります。