板橋区長候補 南雲由子板橋区長候補 南雲由子

2018年06月04日

【6.4 議会で登壇・提案させて頂きました】

今日から本会議で一般質問をさせて頂きました。
長いですが、
興味のある部分だけでも見ていただけたら幸いです↓
1.保育について
(1)待機児童の現状と区の見解
(2)受入可能枠とのマッチングについて
(3)病児病後児保育について
2.子どもの貧困対策について
(1)子どもの居場所づくり活動支援事業について
(2)里親啓発について
3.高島平UDCTakについて
(1)これまでの実績と今後の予定
(2)事務局の体制と拠点の必要性
(3)高島平50周年について
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<保育について> (8:00)
通告に従いまして、市民クラブの一般質問をさせていただきます。
はじめに、保育について、
(1)待機児童の現状と区の見解を、伺います。
私事ですが今年、1歳児の子どもを保育園に入れるために保護者がする活動、いわゆる「保活」を当事者として経験し、20園希望園を書いたうち、4月から自宅から一駅戻る場所の小規模保育園に通わせて頂いています。
身をもって感じた「保活」の不安さ、正確な情報を取ることの難しさなど、思いを込めて質問します。
今年度の板橋区の実質待機児童数は、0歳児 32 名、1歳児94名、2歳児 40名、3歳児 19名の計185名でした。
また地域別には、志村坂上地区と高島平地区が特に厳しい状況です。
効果的な対策に向けて、まずは歳児別、地域別に状況を正確に分析することが必要です。
そこではじめに伺います。
●Q. 板橋区では、「2020年までに待機児童ゼロを実現する」と目標を掲げていますが、その中で、今年度の状況をどう評価しているか、区の見解を伺います。
続けて
(2)受入可能枠とのマッチングについて、伺います。
新規の園を開設することと合わせて、
4,5歳児の空きや、企業主導型などを有効活用すべきと考えます。
そこでまず、「空き教室利用型定期利用保育」について伺います。
今年度から板橋区では、4,5歳の受入可能枠を、
申し込みの多い1歳児の定期利用保育に利用する
「空き教室利用型定期利用保育」を始めたと伺いました。
●Q.今年度の「空き教室利用型定期利用保育」の実施状況と効果をお聞かせください。
単純に数字上での計算ですが、6月1日現在、板橋区のホームページで公開されている認可と認定こども園の4歳の空きは、合計154名、5歳は232名となっており、活用できれば今年度の実質待機児童数を大きく上回る数です。
●Q.今後この「空き教室利用型定期利用保育」を増やしていく方針はあるか。その際、何が課題になるのか、区の見解を伺います。
次に、
企業主導型保育園や認可外保育園とのマッチングについて、です。
今年度から、内閣府による待機児童対策として、
企業主導型保育園が登場し、区内にも9園がオープンしました。
定員数の半分はBtoBで企業との契約、残り半分はBtoCで地域枠として、認証保育園などと同じように保護者が直接申し込むことができますが、この情報はかなり得にくい状況でした。
しかし一方で、先日企業主導型保育園で施設の方にお話を伺ったところ、その施設にはまだ1,2歳児でも空きがあるそうですが、「経営的に見ると、はじめてから3年間は利用者も少なく赤字覚悟です」というお話をしていたのが大変気になりました。
板橋区の待機児童はまだゼロではないのに、なぜマッチングしないのか?
他の企業主導型保育園や認可外保育園にも空き状況を伺うと、まだ1歳、2歳でも空きが数名あるとのことでした。
それぞれの施設の空きを、通える範囲のエリア別の待機児童数と比較してみても、マッチングすれば待機児童を解消できる可能性があるように見えます。
そこで伺います。
●Q.特に保育園申し込みが叶わなかった方に、企業主導型や認可外の空き状況の周知を手厚くして頂きたいが、いかがでしょうか?
板橋区では毎年保育園の定員を大きく増やしていますが、
受入可能枠を有効に活用することで、ゼロに近づけることができるのではないか、
そして1日も早く区長から「待機児童ゼロ」の宣言をしていただくなど、子育てにのぞむ保護者の保育園への不安を解消していただきたいと思います。
この項の最後に
(3)病児病後児保育について、伺います。
冒頭に述べた通り、4月から保育園に通わせていただいていますが、慣れない環境のせいか、37.5℃までは平熱のなか37.6℃ある、お腹がゆるいなど体調のささいな変化で帰ってくることもしばしばあり、子育てをしながら働く難しさを痛感しています。
板橋区では、3か所の病院と2か所の保育園で病児病後児保育を実施しています。
このサポートは大変ありがたく、
働きながらの子育てで仕事が休めない場合や、
親や親戚とも離れていてもしものときに頼る場がない中では、重要な安心材料です。
しかし、保育園に入園するまでは、保育園に入ることがゴールで、病児病後児保育まで情報を集めるのが難しく感じました。現在、病児病後児保育の登録者数は、保育園に通う方の数の4分の1程度とも伺いました。
そこで伺います。
●Q.毎日保護者が触れる保育園で入園後にも、病児病後児保育の情報周知を広げて頂きたいと考えますが、見解を伺います。
先日、上板橋にこの春できた「エキチカ保育園Ⅱ」を視察させて
頂きました。これまで東上線沿線にはなかった病後児保育施設です。
高島平の医師会病院、板橋の帝京病院、蓮根のいわた医院など病院で病児病後児保育が受けられることは大変ありがたいことですが、
今回のエキチカ保育園Ⅱのように、
保育園に看護師が必要な時に来るかたちであれば、
区内に点在するよう今後さらに数を増やすことも可能ではないかと考えます。
●Q.保育園型で区内に病後児保育施設を増やし、家の近くで受けられる安心を増やすべきと考えますが、今後の区の方針を伺います。
また、近年では民間で訪問型の病児病後児保育も充実していて、他区では民間の訪問型病児病後児保育を利用した際の、助成をしている区もあります。
●Q. 民間の訪問型病児病後児保育の利用への助成制度について、区の見解を伺います。
また、子育てをしながら働く中では、
子どもの体調不良は小学校に入ってから、特に小学校低学年までは不安のタネです。
千代田区では、小学校6年生まで、
文京区では、小学校3年生までの子どもが民間の病児病後児保育を利用した際に、その費用を半額まで助成しています。
●Q.板橋区でも他区のように、小学校低学年まで民間の訪問型病児病後児保育の利用に助成を検討していただきたいと考えますが、区の見解を伺います。
働きながらでも安心して子育てができる環境整備を求めて、
この項の質問を終わります。
ーーー
<子どもの貧困対策について> (7:00)
次に、子どもの貧困対策について、伺います。
昨年度から区議会に「子どもの貧困対策調査特別委員会」が設置され、また今年度からは区に「子どもの貧困対策係」が設置されました。
「子どもの貧困」とは、経済的な問題だけでなく、言い換えると子どもが健やかに育つのに必要な資源に恵まれていない状態です。
子育て世代の生きづらさが、子どもにしわ寄せとして現れた
現代の社会問題で、その背景には、
第一に、子育て世代の働き方の変化と経済格差、
第二に、子育て世代への社会保障の希薄さ、
また第三に、核家族化があります。
子育てはいつの時代も、ときに楽しく、ときに大変なものですが、
昔はご近所や親戚に支えられて地域の中にあったのに対し、
今は共働きやひとり親家庭が増え、
誰もがギリギリの綱渡りの中で子育てをしている状態で、
昨年度板橋区で行われた、「ひとり親家庭への実態調査」でも、その実情が数字で明らかになりました。
すべての子どもには、幸せに暮らす権利があります。
そのための選択肢を用意することは社会の義務で、
第一に、子どもと子育て世代を社会全体で支えるしくみづくりが、
また第二に、親と暮らせない子どもを育てるしくみが必要です。
そこで初めに、
(1)子どもの居場所づくり活動支援事業について、伺います。
子どもと子育て世代を社会全体で支えるひとつの方法が、
子ども食堂や無料塾など、子どもの居場所づくりです。
板橋区では今年度から、社会福祉協議会に委託して、
「子どもの居場所づくり活動支援事業」をスタートしたと伺いました。
区内各地で活動する子ども食堂や無料塾などをまずは実態把握し、
次にそれを支援したい方とつなげるネットワークをつくる、
そして最後にそれを必要な方々へ情報発信する事業と伺いました。
民間での活動の実態を、ぜひ柔軟に把握しながら、
スピード感を持って進めていただきたいと思います。
そこで、
●Q. 「子どもの居場所づくり活動支援事業」を今年度どのように進めるのか、区の方針を伺います。
また子どもの居場所づくりについては、幅広い年代の方からお問い合わせやご意見をいただき、区民からの関心の高さを感じます。
そこで伺います。
●Q.実態把握をした後、今後の支援につなげていくためにも、広く情報発信をしていただきたいと考えますが、見解を伺います。
次に、
(2)里親啓発について、伺います。
子どもが親と暮らせない理由は死別だけでなく、虐待や予期しない妊娠など様々で、要保護児童は東京都だけで4000人います。
親と暮らせない子どもを育てる社会のしくみづくりも必要です。
昨年8月、厚生労働省は、社会的養護の子どもたちの
里親への委託率を7年以内に75%にするという、
「新しい社会的養育ビジョン」を発表しました。
そこで、これまでの里親啓発だけでなく、
民間や自治体が、里親の募集や研修、また委託後も
里親と伴走するように包括的支援を行う「フォスタリング機関」の必要性も問われています。
そこで、
●Q.H33年度に向けた里親確保への区の取り組みの方針をあらためて伺います。
先日、長年里親をしている方にお話を伺いましたが、
トラブルを抱えた子どもを育てる難しさと覚悟を重く感じました。
児童相談所設置後は、里親のマッチングを区の児童相談所が責任を持って行う必要性があり、そこが里親委託の肝になります。
現在、板橋区在住で東京都に里親登録をしている家庭は18件ですが、さらに里親を広げ、必要なだけ確保するには、
時間をかけながら、まずはゆるやかに
興味のある方を集めていく必要があると考えます。
中野区では、今年度新たに約42万円の予算をつけて
「ショートステイ協力家庭事業」を始めました。
中野区では、板橋区と同様
仕事や育児疲れなどから一時的に子どもを預けたい場合に、
0から2歳までは板橋区と同じ「聖オディリアホーム乳児院」に、3歳から15歳までは中野区さつき寮という施設で、
ショートステイ、トワイライトステイ事業を行っています。
今回の「ショートステイ協力家庭事業」はそうした施設での実施に加えて、
中野区が委託した、協力家庭の自宅で、
宿泊を含む子どもの預かりを行うものです。
協力家庭が一定の研修を受けた上で子どもを預かるそうで、
中野区は「協力家庭が子どもを預かる経験を通して里親となるといった、ステップアップに向けた環境整備を図る」としています。
里親家庭が学校区ごとなど近くにいることは、
子どもたちにとって、親とは暮らせなくとも、またショートステイを利用する場合にも、地域や学校から離れなくて良いという大きなメリットがあります。
そこで伺います。
●Q.板橋区でも中野区のような、里親候補となる方をゆるやかに集め、少しずつ関係性を築いていくショートステイなどの取り組みをすべきと考えますが、区の見解を伺います。
また、
●Q.広く里親について知っていただく啓発活動だけではなく、子育て支援員養成講座受講者やファミリーサポートなど、里親と親和性の高い活動をしている方にターゲットを絞った里親啓発活動を行うべきと考えますが、見解を伺います。
この項の質問を終わります。
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<高島平UDCTakについて> (8:00)
最後に、高島平UDCTakについて、伺います。
はじめに、
(1)これまでの実績と今後の予定について、です。
2016年11月に、高島平のこれからのまちづくりを
「民×学×公」で話し合いながらつくるアーバンデザインセンター「UDCTak」が設立されてから、1年半が経過しました。
先日27日に行われた「高島平グリーンテラス」には
私も子どもを連れて参加させていただき、木陰の下に敷かれた人工芝に座って紙芝居を聞いたり、ワークショップを見学したり楽しく過ごさせて頂きました。
しかし残念ながら、この1年半でUDCTakについて住民の認知度はまだ低く、どんな活動をしているか、あまり見えていないように感じます。
UDCTak設立前、平成25年第二回定例会の、
私にとって初めての一般質問に、区長からの答弁では、
デザインセンターの特徴を早期に見える化することが
地域住民の期待に応え、信頼につながるものと考えている、と
また、平成26年第二回定例会の一般質問でも、
途中経過からオープンにして見せていくべきとの質問に、
早い段階からの情報発信が重要であると認識している
とご答弁がありました。
まず伺います。
●Q.これまでUDCTakでどのような活動が行われ、どのような成果があったか、教えてください。
全国16ヶ所のアーバンデザインセンターのうち、
高島平の特徴はすでに歴史があり、住んでいる方の生活や思いがあることです。
地域のお祭りや住民がつくる新しいイベントもすでに多くあります。
また、高島平には多様なコミュニティスペースが点在し、
共通の趣味のサークルやボランティアグループも多くあります。
そうした住民の熱量をUDCTakとして、どうまちづくりに反映させるのか。
●Q.今後、高島平のまちづくりに関して、UDCTakとして区民の意見を聞くワークショップなどを開催する予定はあるでしょうか?
アーバンデザインセンター形式を導入した意義は、
これまでの行政によるまちづくりのように、区がプランを示してから、パブリックコメントなどで意見を募集するのではなく、民×学×公がフラットに話し合い、少しずつ高島平の未来を作り上げていくことだと理解しています。
そこで私がいま特に心配なのは、
高島平グランドデザイン策定時から懸案になっている、
高七小、高島平図書館、区民館周辺の2Haの区有地について、UDCTak設立後の議論が見えてこないことです。
2Haの活用については、高島平グランドデザインで5つの案が示されましたが、住民説明会では、
グランドデザイン決定後、具体的な内容は高島平デザインセンターを立ち上げ、住民参加で検討するとの答弁が何度もありました。
そこで伺います。
●Q.UDCTakとして、特に2Haの区有地については、今年度
どのように進める予定でしょうか?
次に、
(2)事務局の体制と拠点の必要性について伺います。
アーバンデザインセンターは、民×学×公が参加する、区とは別の組織体です。
組織を構成するヒト・モノ・カネのうち、
ヒトの面で、区以外の、民間企業や住民、また大学や学生などが参加すること、
またカネとして区からの出資のみではなくUDCTakとして独立した予算を持つことで本来の機能を果たすと考えます。
そこでまず、ヒトについて、
●Q.UDCTakには、現在どのような人が関わっているのか?教えてください。
また、予算について、
●Q.UDCTakが活動する予算は、現在は区からの委託事業という形で区が経費負担をしていますが、今後民間企業からの協賛や、まちづくりの助成金など、区以外からの資金を獲得する予定はあるか、方針を伺います。
また、UDCTakは当初、拠点となる場所は持たないスタイルで運営すると伺ってきましたが、私はこれまでの活動を見てきて、拠点の必要性を感じます。
例えば昨年、緑道の木が大量に伐採されたことに関して、
区議会に陳情も出され、私も区民の方からお問い合わせやご意見を頂きました。
そのご意見は、
高島平の緑道は自分にとって子どもの頃から大切な風景である、また未来の子どもたちにとってこうあってほしい、という住民の方の思いでした。
UDCTakではワークショップを開催して
プロムナード計画を策定しましたが、本当はその緑道に関する声もUDCTakの窓口に寄せることができれば、今後の緑のあり方について話し合う機会にできたのではないでしょうか?
UDCTakの活動に住民がいつでも触れることができ、意見を言うことができる、
●Q.拠点が必要だと考えますが、区の見解をあらためて伺います。また、以前一般質問でも提案しましたが、途中の過程からの細かな情報発信のため、情報掲示板等の設置を重ねて要望しますが、見解を伺います。
最後に
(3)高島平50周年について、伺います。
先日、住民の方から、来年で「高島平」という住居表示がされてから、50周年を迎える、と伺いました。
いわば「高島平」の記念すべき50歳の誕生日です。
高島平のこれまでの歴史の上に、今後30年のまちづくりを考えるUDCTakとして、
●Q.高島平50周年のイベントを実施すべきと考えますが、
区の見解を伺います。
以上で私の一般質問を終わります。
ありがとうございました。