板橋区長候補 南雲由子板橋区長候補 南雲由子

2017年06月05日

【本会議で一般質問をさせて頂きました】
今日、区議会議員になってからは5回目、産後復帰して初の一般質問をさせて頂きました。
初めて一般質問をした2年前と同じくらい緊張しましたが、
ずっと温めていた内容を議会で提案できて、
また区長から提案に前向きな答えももらえて、晴れやかな気持ち。
これからも同世代の声を代弁し、また区民の方からのご相談をしっかり議会に届けていきます!!
テーマは3点。自分の体験を通して「産前産後のケアについて」、
また選挙の公約にも掲げ自分にとって強い思い入れのある、知的ボーダーと発達障害の子どもの「特別支援教育について」、
最後に区民の方からのご相談を元に「後期高齢者医療制度への切り換えについて」質問&提案しました。
以下、長文ですが質問原稿です。
興味のある部分だけでも見て頂けたら幸いです。
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1.産前産後のケアについて
2.特別支援教育について
3.後期高齢者医療制度への切り換えについて
<1.産前産後のサポートについて>(9:30)
通告に従いまして、市民クラブの一般質問をさせていただきます。
はじめに、産前産後のサポートについて、伺います。
私事ですが、3月に第一子を出産しました。
区議会の産休も頂き、ありがとうございました。
板橋区ではH28年度から、
妊産婦〜就学期まで子育てを切れ目なくサポートする「いたばし版ネウボラ事業」がスタートしました。
自分が体験して感じたことを踏まえて、質問させて頂きます。
はじめに「妊婦面接」について伺います。
「いたばし版ネウボラ事業」として新たに始まった事業の一つに、「妊婦面接」があります。
区役所窓口で「母子手帳」とその他必要な書類をもらった際、母子手帳をもらった袋に、区役所3階で「妊婦面接」を受けるよう案内が書かれていて、そこで「妊婦面接」を受けました。
保健師さんから1対1で、袋の中の書類や今後の予定を説明されたり、妊娠について心配なことはないか聞かれたりします。
また面接後、「板橋区オリジナル育児パッケージ」として3つの中から選べるプレゼントの実物を見せて頂きました。
正直その日はつわりで体調が悪い日でしたが、
妊娠初期に全てが新しいことで不安を感じる中で、
ひとりひとりに寄り添うこの妊婦面接は、大変心強く、
大量の資料を渡された中で情報を整理することも出来ました。
そこで伺います。
◯スタートから1年経って、妊婦面接の実施率は何パーセントか?また、導入してどのような成果があったか、伺います。
次に、様々な妊産婦へのサポートについて伺います。
妊娠中、板橋区では、健康福祉センターで全3回の「母親学級」と、1回の「両親学級」、また医師会と提携した「プレママプレパパコース」が受けられます。
産婦人科の病院でも母親学級を実施していますが、
どちらにも参加してみて、
区のものは、人形を使ったお風呂の実習や、自宅で作ったみそ汁を小さいパックで提出して栄養士さんに塩分をチェックしてもらえるなど、とても実践的だと感じました。
各回30名ほどの参加者で自己紹介の時間もありましたが、
参加して感じたことは、
板橋区に引っ越してきて日が浅く、地域に知り合いも少ない妊婦さんが多いこと、
また実家がある地方へ帰って出産する「里帰り出産」の方が多いことでした。
里帰り出産後、住んでいる板橋区に戻ってから
初めての子育てをするのに、心細い思いを少しでも少なくする仕組みづくりが必要だと感じました。
そこで伺います。
◯板橋区では、里帰り出産をして板橋区に戻られた妊産婦に対しどのようなサポートを行っているでしょうか?
また、区内の産婦人科で入院・通院した際、
中国やベトナムなど出身で日本語でのコミュニケーションが難しい妊婦さんに何人も出会いました。
数字で見てみても、H28年度板橋区に出生届が提出された赤ちゃんが6109名いるうち、父または母が外国人の赤ちゃんは507名で、全体の8.3%です。
区内産婦人科の先生ともお話をしましたが、
その病院では1日約5名〜10名ほどが出産するうち、常に1名か2名は外国人の妊婦さんがいるそうです。
豊島区、北区など近隣区から板橋区へ、出産のため入院する方も多いと言います。
そこで伺います。
◯日本語でのコミュニケーションが難しい妊産婦に対し、現在、区ではどのようなサポートがあるか?
また出産後も、母国語、少なくとも英語で相談をしたり、子育てや教育の情報を得られるサポートがあるべきと考えますが、区の見解を伺います。
次に産後うつ対策について伺います。
2/27、板橋健康福祉センターで
「これだけは知っておきたい 産前・産後うつの対応法」
という講演会が開催されました。
母親学級や病院でも告知があったため、家族にも一緒に参加してもらいましたが、内容は保健士さんなどサポートするプロ向けという印象でした。
産後うつは10人に1人とも言われ、行政のサポートも求められていますが、妊婦本人はもちろん、産後一番身近に接する、周りの家族に理解しておいてもらうことが重要ではないかと思います。
そこで伺います
◯産後うつの周知について、妊婦本人だけでなく「両親学級」など既にある機会で、パートナーや親など家族に、今より手厚く知らせてほしいと考えますが、見解を伺います。
次に、産後のサポートについて、伺います。
近年、核家族化で出産直後のサポートがない妊産婦が増え、行政の産後ケアが求められています。
実際に経験した中で、私が妊娠出産期に最もサポートが欲しいと感じたのは出産直後です。
産婦人科からは産後5日程度で退院しますが、
産後、体力や痛みが回復しない中で、子どもとの全く新しい生活がスタートします。
板橋区では「こんにちは赤ちゃん事業」として、
新生児訪問が行われています。
母子手帳に添付されたハガキを投函すると、産後3週間ほどの時期に、健康福祉センターから自宅に保健師さんの訪問があります。
自宅に訪問ということに最初は抵抗感がありましたが、
退院後、全てが手探りの中で、実際に訪問して頂いた際は
1時間ほど不安に感じているさまざまなことを相談したり、赤ちゃんの体重を量って頂いたりして、とても安心しました。
しかし、特にサポートが欲しいのは出産直後の3週間です。
慣れない赤ちゃんの世話だけでなく、
「産後の肥立ち」と古くから言われ、母親の体力回復を考えて3週間は家事も一切しないよう言われるため、仮に体調が良くても食事の支度や掃除もできず、買い物にも行けない状況です。
そこで伺います。
◯宿泊可能な産後ケア施設が必要だと考えますが、現在の検討状況を伺います。
板橋区では現在、産後の家事などのサポートに「育児支援ヘルパー」や「ファミリーサポートセンター事業」があります。
これらについて「妊婦面接」や「いたばし子育て情報ブック」でも周知がありましたが、出産前はまずは無事出産を乗り越えることで頭がいっぱい、という感覚でした。
産婦人科では出産後、退院するまでの5日間で、
子どもをお風呂に入れる練習や産後の生活に関する講習を受ける時間があります。
またその期間に、粉ミルクのメーカーから栄養士さんが週一回程度出張で来ていて、栄養についての講習をするというものもありました。
そこで提案します。
◯「育児支援ヘルパー」や「ファミリーサポートセンター事業」など現在ある産後のサポートについて、病院と連携して出産後、入院しているタイミングで再度周知をして頂きたいと思いますが、見解を伺います。
以上で、この項目についての質問を終わります。
<2.特別支援教育について> (8:30)
次に、特別支援教育について、伺います。
「ボーダー」と呼ばれる子がいます。
知的に年相応の平均的な値をIQ100として、75以下だと明確に知的障害と判定される中で、IQ71~84程度の、境界にある子どものことです。
勉強や仕事で遅れがちで、人とのコミュニケーションがうまく取れない場合もありますが、障害者手帳をもらう基準には至らないため、これまで制度的な支援は受けられていませんでした。
また発達障害についても、文部科学省の2012年の調査では、
通常学級に在籍する児童・生徒の中で発達障害の特徴を示す子どもは全体の約6.5%、15人に一人の割合と言われています。
発達障害でも「グレーゾーン」と呼ばれる子どももいます。
こうした子どもたちが日常で感じる「生きづらさ」は、
「空気が読めない」とか「変なやつだ」と誤解を受けたり、
「なまけている」と批判されたり、また本人が「周りからういている」と感じて自信を無くすなど、「何となく」感じる、目に見えないものです。
そうした「何となく」の生きづらさを、
仕組みから変えていくことが必要です。
そこではじめに、小学校での特別支援教室について伺います。
板橋区ではH28年度から、全小学校で特別支援教室での指導がスタートしました。
これまでは、発達障害等で特別の指導を必要とする児童は、普段は通常学級に在籍して、授業の一部を地域の拠点となる学校に設置された教室へ通う、通級指導というものでした。
移動の際に保護者の送迎が必要であることや、通常学級での担任と通級指導学級の担任との連携が取りにくいことなどの課題がありました。
昨年度から導入された特別支援教室は、各校に特別支援教室を設置し、先生のほうが移動する、巡回指導を行うというものです。
また全校に、特別支援教室専門員が常駐するようにもなりました。
先日、志村第六小学校の特別支援教室の授業の様子を視察させて頂きました。
3、4年生の児童4名が、2時間の授業のうち、
1時間は、体を動かしながら、自分の特性をうまくコントロールするように練習する「コミュニケーションタイム」という指導が、
もう1時間は、先生とマンツーマンで、学習をしたり、最近あったことを相手に話す練習をする個別指導が行なわれていました。
特に印象に残ったことは、生徒の自己肯定感を高めるため、その授業には一切否定する言葉が無いということでした。
○そこで伺います。
小学校で巡回指導を導入して1年。導入前と比較してどのような成果、変化があったかお聞かせください。
また、こうした子どもたちが、周りとの「ズレ」を感じるのは授業中の学習面だけではありません。
休み時間に、友達とうまく遊べなかったり、ひとりで静かに過ごしたいと感じるときもあります。
全ての時間に特別なプログラムをする必要はないかもしれませんが、
子どもと適度な距離感を持ちつつ、子どもが安心して過ごせる場があればよいのではないでしょうか?
そこで伺います。
○ 特別支援教室と特別支援教室支援員が全校に設置されて、休み時間や生活面ではどのように活用されているでしょうか?
次に、中学校での特別支援教育について伺います。
先日、この春中学校へ進学するボーダーの子の親御さんからご相談を聞きました。
音に敏感でざわざわした所が苦手なお子さんだそうですが、
特別支援学級では勉強がゆっくり過ぎて合わない。
あきらめて普通学級へ行くしかないが、いじめなどの不安がある、というものでした。
中学校のほうが小学校以上に、「空気が読めない」とか「周りからうく」ということに敏感で、子どもが安心して過ごせる環境の選択肢があるべきと考えます。
また小学校からの切れ目ない支援が必要です。
○ そこで伺います。
現在、中学校ではどのような特別支援教育が行なわれているのか?
また今後の方針を伺います。
この項の最後に、家族や周りの方への開かれた情報提供について伺います。
先ほどのご相談を頂いた親御さんについてもそうですが、
本人以上、と言っていいほど、親の不安や葛藤は大きいものです。
○ そこで伺います。
現在、親御さんが発達障害やボーダーについて不安を感じた場合、どのようなサポートや相談窓口があるでしょうか?
しかし我が子が発達障害なのか、
確信はないけれど違和感を感じた場合に、
すぐに相談窓口に行くのはハードルが高いものです。
インターネット等で情報に触れることは出来ますが、
どれが正しい情報か判断することが難しい中で、
板橋区の教育支援センターからホームページ等で、
相談窓口での内容やどのような支援があるかについてまずは触れることができれば、相談窓口へのステップになると考えます。
そこで提案します。
○発達障害やボーダーに不安を感じる親などに対し、ホームページ等を活用した情報提供など、相談の一歩手前の支援が必要だと考えますが、見解を伺います。
またボーダーや発達障害はうまく付き合っていくことは出来ても、治るとか治すというものでもありません。
周りの子どもや大人が
特別支援教育が、自分と違う「特別」ではなく、
それぞれの子の特性に合わせた「special 特別」な支援なのだと
理解することが何よりも必要です。
そこで伺います。
○ 特別支援教室を含めた特別支援教育について、周りの子どもたちへ、また保護者や地域へはどう開いていくのか。方針を伺います。
以上で、この項目についての質問を終わります。
<3.後期高齢者医療制度への切り替えについて>(4:30)
最後に、後期高齢者医療制度への切り替えについて、伺います。
先日、区民の方からご相談を頂きました。
2月生まれの75歳の男性で、国民健康保険から後期高齢者医療制度へ切り替えるタイミングで、両方の保険料が重複しているのではないかというご相談です。
これは二つの保険制度の徴収の仕組みの違いが原因で、
実際には金額に間違いはありませんが、
見た目上、保険料が重複しているように見えるものです。
この方の場合、国民健康保険をこの年には月々約18000円、
3月以降の後期高齢者医療制度は約14000円支払うものが、
切り替えの2月には合計で約41000円を支払う、という事態が発生していました。
この方は自身の保険料の帳簿を丁寧に付けて、区の後期高齢者医療制度課へ問い合わせもし、説明を受けて納得はされていましたが、多くの方が困惑するのではないかとご指摘を頂きました。
調べてみるとこの、二つの保険料の見た目上の重複は、
制度上、4月生まれ以外の全ての方に起こりうる現象で、
誕生日が年度末に近いほど「負担感」が大きくなります。
大まかに毎月400名ほどの方が新たに後期高齢者医療制度に切り替わる中、多い月では100名ほどの区民の方からの問い合わせがあるとも聞きました。
そこで伺います。
◯国民健康保険から後期高齢者医療制度へ切り替わる際の保険料の徴収について、同じ月に二つの保険料を徴収されるという現状を区は把握しているか。
また、区民の方からどのようなお問い合わせがあるか、現状を伺います。
実際に重複して徴収されているわけではないとはいえ、
年金などで収入が一定の高齢者にとって、問題はその負担「感」です。
今後さらに高齢化が進み、保険料が上がることも想定される中、
ほとんど全ての方にこの見た目上の重複が起こり、
また多くの方から問い合わせがあるならば、
そもそも仕組み上の課題と言えるのではないでしょうか?
後期高齢者医療制度は国の制度であり、23区の広域連合で金額などが決められます。
そこで伺います。
◯他区ではどのように対応しているのか?
◯また、この状態が起こらないよう、徴収方法を工夫するなど板橋区が改善できることはあるのか?
伺います。
保険料の算定や徴収の仕組みは大変複雑で、
全ての方が専門的に理解することは難しいかもしれませんが、
「負担感」を減らすためには事前の周知が必要です。
板橋区では現在でも、切り替え月の前の月に、75歳になる方に郵送で案内を送り、説明の用紙を同封していると伺いました。
◯この説明を、今よりもわかりやすく改善して欲しいと考えますが、見解を伺います。
以上で、私の一般質問を終わります。
ありがとうございました。
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